瀬尾理祥いけばな教室2
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[1]奥義を伝えた書物。秘伝の書私の⼈⽣の⽬的は何だろう?「みんなの期待に応えなくてはいけない」「⺟と同じように勤めあげなければいけない」「家元はこうあるべき」 期待に応えたいという思いが強すぎて、⾃分⾃⾝にプレッシャーをかけて、理想の家元という枠にはめようとしていました。「とにかく、できることはやろう」⺟の残してくれた⼝伝書[1](くでんしょ)を読みあさりいけばなの知識を学びました。いけばなの魅⼒をより多くの皆さんに知ってもらうために、ビジネスの講座も受講しました。ある⽇、マーケティングの授業で「⼈⽣の⽬的を考える」「仕事の⽬標を考える」という課題が与えられました。私はそれまで、いけばなに携わる⽬標など考えたことがありませんでした。あまりにも⾝近にあったため、当たり前のこととして受けとめていたのです。 「私の⼈⽣の⽬的は何だろう?」「なぜいけばなをやっているの?」「いけばなで伝えたいことはあるの?」「誰の役に⽴てるんだろう?」「私は本当は何がしたいんだろう?」来る⽇も来る⽇も考えました。

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